「一日葬のデメリットは?」「一日葬にはどんなメリットがあるの?」このような疑問をお持ちではないでしょうか?
近年、一日葬の認知度が高まり、新たな葬儀の形式として選ばれるケースが増えています。しかし、事前にデメリットを知らずに選んでしまうと、後悔することもあります。
そこで本記事では、一日葬のメリット・デメリットを詳しく解説します。「一日葬で後悔したくない」「事前にメリット・デメリットをしっかり把握しておきたい」と考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
一日葬のメリット・デメリット
一日葬のメリット・デメリットには以下が挙げられます。
・時間的な制限が少ない
・遺族の負担を軽減できる
・参列者の負担を軽減できる
・費用が抑えることができる
・家族に反対される可能性がある
・葬儀後に弔問客が増える可能性がある
・菩提寺とのトラブルに発展する可能性がある
一日葬のメリット
時間的な制限が少ない
一日葬は、通夜を行わずに1日で完結するため、従来の葬儀と比べて時間的な制限が減ります。通夜に伴う会食なども行わないため、準備や後片付けにかかる時間的負担も軽減されます。
また、特に高齢の遺族にとっては、葬儀全体の時間が短いことで精神的・肉体的負担の軽減にもつながります。
遺族の負担を軽減できる
葬儀準備や弔問対応など、遺族が多くの業務をこなさなければならない中、一日葬であれば、短時間で完結するため、精神的および肉体的な負担を抑えられます。
また、葬儀にかかる余計な手続きや準備に追われることが少なくなり、遺族の負担を軽減できると言われています。
参列者の負担を軽減できる
遠方から参列する方にとって、従来の葬儀は宿泊の手配や長時間にわたる参列など、負担が大きくなることがあります。
一方、一日葬は一日で完結するため、移動や宿泊の手配などの負担が軽減され、費用も抑えられます。
費用を抑えることができる
一日葬は、通夜を省略するため、その分の会場費や人件費、食事代などが不要となり、全体の費用を抑えることが可能です。
ただし、費用が大幅に削減できるわけではなく、一定のコストはかかるため、事前の確認が必要です。
一日葬のデメリット
親族に反対される可能性がある
一日葬は一般的な葬儀とは異なり、通夜を行わないため、伝統的な葬儀を大切にする親族から反対されることがあります。
例えば、「故人に失礼ではないのか」「しっかりと供養できているのか」といった懸念の声が上がる場合があります。
葬儀後に弔問客が増える可能性がある
一日葬では、当日に参加できなかった知人や友人が後日、弔問に訪れるケースが考えられます。
そのため、すでに精神的・肉体的に疲れている遺族にとって、後日の対応がさらに負担となる可能性があります。
菩提寺とのトラブルに発展する可能性がある
菩提寺は、代々先祖の納骨を担う寺院であり、伝統的な儀式を重んじる場合があります。
そのため、事前に十分な話し合いをせずに一日葬を行うと、菩提寺が認めず、納骨できなくなるといったトラブルが生じる場合もあります。
一日葬が向いている人
一日葬が向いている人の特徴として、以下が挙げられます。
・参列者に高齢者や遠方に住む人が多い場合
・葬儀費用を少しでも抑えたい場合
参列者に高齢者や遠方に住む人が多い場合
参列者に高齢の方や遠方から来られる方が多い場合、従来の長時間にわたる葬儀は、体力的にも時間的にも大きな負担となります。
一方、一日葬は全ての儀式が一日で完結するため、移動や待機の時間を大幅に短縮できます。
高齢の方にとっては、長時間の立ち会いや夜間の移動を避けられるため、身体的な負担が軽減されます。
また、遠方からの参列者も一度の移動で済むため、交通費や宿泊費の負担が少なくなるというメリットもあります。
葬儀費用を少しでも抑えたい場合
葬儀費用をできるだけ抑えたい方にとって、一日葬は向いていると言えます。
従来の葬儀では、通夜を含め2日間にわたるため、会場費や人件費、飲食費などの負担が大きくなりがちです。
一方、一日葬は必要最小限の儀式に絞ることで、こうした費用を抑えることができます。
費用の負担が軽減されることで、遺族の精神的な負担も和らぎ、故人との思い出や供養に集中できるというメリットもあります。
一日葬で後悔しないために
一日葬で後悔しないためには、事前の準備とコミュニケーションが非常に重要です。
まずは、家族や親族、菩提寺など関係者と十分に話し合い、葬儀の流れや費用、参列者の範囲、一日葬を選ぶ理由を共有することが大切です。
また、複数の葬儀社から見積もりを取り、実績や対応力をしっかり確認した上で、納得のいくプランを選ぶことも重要です。
さらに、故人との思い出を振り返る時間を設けたり、参列できなかった方への配慮方法などを事前に考えておくと安心です。
こうした準備を行うことで、当日の混乱や後々のトラブルを防ぎ、遺族が納得のいくお別れの時間を過ごせるでしょう。
一日葬の注意点
一日葬の注意点は、以下が挙げられます。
・菩提寺の許可が必要な場合がある
・費用は思ったよりも安くならない
・お別れの時間が短くなる
・周囲の理解を得にくい場合がある
一日葬の注意点について以下の記事で詳しく解説しています。
一日葬のタイムスケジュール「逝去当日」
逝去当日は、まず医師による死亡確認と死亡診断書の発行が行われ、葬儀社へ連絡します。
ご遺体は病院から自宅や安置施設へと搬送され、故人の安置や納棺の準備が進められます。同時に、葬儀社との打ち合わせが行われ、葬儀のプランや費用、必要な手続きが決定されます。
これらの手続きは、火葬許可証の取得や、搬送・安置のスケジュール調整など、後日の葬儀進行に直結する重要な事項です。
一日葬のタイムスケジュール「一日葬当日」
一日葬当日は、朝早くから葬儀社や関係者が集まり、納棺の準備が始まります。
※納棺の日程は前後することがあります。
午前中に家族が中心となり納棺を行い、その後、告別式が執り行われます。告別式では、僧侶の読経や焼香があり、故人との最後のお別れをします。
式が終わると出棺し、火葬場へ移動して火葬・収骨の手続きを行います。スケジュールはタイトですが、事前の打ち合わせに基づき進められ、遺族が安心して故人を見送れるよう配慮されています。
一日葬に関連する質問
一日葬で押さえておくべき参列マナーは?
一日葬に参列する際の基本的なマナーは、一般の葬儀と大きく変わりません。
服装は黒を基調としたフォーマルな喪服または準喪服を着用し、アクセサリーや派手な装飾は控えるのが望ましいと言われています。
受付では芳名帳に記入し、焼香時には一礼するなど、故人への敬意を示す基本的なマナーを守りましょう。
香典や供花は、喪主から案内がない限り、適切な金額や形式で用意し、場の雰囲気に配慮した対応を心掛けることが大切です。
一日葬で香典は必要ですか?
一日葬においても、香典は基本的に必要とされるマナーのひとつです。
香典は、故人への弔意を示すとともに、葬儀費用の一部を支える役割もあります。ただし、喪主から香典辞退の案内があった場合は、その意向に従いましょう。
金額に迷った際は、一般的な相場や地域の慣習を参考にし、必要に応じて葬儀社や親族に確認するのが良いでしょう。
お布施と香典の違いは何ですか?
お布施と香典は、どちらも葬儀や法事の場で用いられる金銭ですが、目的が異なります。
香典は参列者が故人や遺族に対して渡すものであり、葬儀費用の補填や弔意の表現として位置付けられます。
一方、お布施は、僧侶が法要を行う際の謝礼として支払われるものであり、宗教的儀式の対価と考えられます。
つまり、香典は故人・遺族への弔意表現、お布施は僧侶への謝礼という点で、その使い方や金額設定が異なるため、状況に応じた正しい使い分けが必要です。